短期海外研修報告 Vol.1

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ワイマールの夏

渡辺 百香

環境情報学部3年(研修当時)
研修先:バウハウス大学

2023年8月、ドイツのワイマールにある、バウハウス大学での海外研修に参加しました。
その時の体験を皆さんに共有したいと思います!

1. 研修についての情報

研修に行くまでのドイツ語勉強歴

 1年生:ベーシック1、2
 2年生:インテン3、スキルコース
 3年生:スキルコース(海外研修準備)

留学中の1日の生活

 平日は毎日午前中(9:00〜12:30)に授業があり、火曜と木曜は午後(13:30〜15:00)もありました。昼食は、サマースクールの学生に配られた日数分の無料チケットを使い、Mensaで食べていました。

 帰ってからは宿題やスーパーでの買い物、ルームメイトと博物館を訪れるなど、街を散策。夕方から夜にかけては大学のイベントで、パーティーやカラオケ、ヨガなど様々なアクティビティに参加しました。夏は夜も明るいため、遅い時間まで楽しめます!

休日の過ごし方

 休日にも大学のプログラムがあり、私はNürnbergへ遠足に行きました。他にもいくつかの行き先があり、事前に選択します。プログラムが無い週末は、近くのBambergまで一人旅をしました。

部屋

 寮がある建物は、一階が靴屋さんでした。4人分の鍵付き個室と、4人で共用のキッチン、バス・トイレがセットになったお部屋です。ルームメイトは全員日本人でした。鍵の開け方にコツが必要で、だいぶ格闘しました。個室には机、ベッド、棚、クローゼット、食器がありました。

2. 研修体験記

ドイツ語との出会い

 私はSFCに入学後、ゼロからドイツ語を始めました。大学では、せっかくなら英語以外の言語を学びたいと思っていました。そして言語を選ぶ際に漠然と「ヨーロッパの言語がいい」、また環境保護に興味があり「環境先進国として有名なドイツに行ってみたい」と思ったことから、ドイツ語を選択。

 興味本位だったので始めはベーシックから履修したのですが、どんどんドイツ語を使えるようになるのが楽しく、インテンシブ2、3と続けていくうちに海外研修に挑戦したいと思うようになりました。
 今振り返ればそう思ったのは、インテンシブ3の授業でのタンデムプロジェクトの影響が大きかったような気がします。先生以外の人ともドイツ語を話す機会を通して、実際にドイツ語を使う生活をしてみたいという気持ちが強くなりました。
 (そのタンデムで知り合った友人とは、ドイツで会うことができました。)

 そして3年生の夏休み、ワイマールのバウハウス大学へ。ここに決めた理由は、いくつかの候補地から実施期間で絞り、その中で大学がある町を画像検索した結果、雰囲気が1番気に入ったからです。

歴史の街、ワイマールでの暮らし

 実際に行ってみて、ワイマールは本当に素敵な町でした。ゲーテやシラー、リストたちが暮らし、様々な芸術が生まれた文化の中心地であるワイマール。トラムもなく、生活圏はすべて歩いて回れる場所にあるような小さい町ですが、町並みが綺麗で大学までの通学も毎日楽しく、近所をお散歩するだけでも絵になる風景がたくさんありました。
 町の観光名所には、サマースクールの学生は無料で入ることができました。授業の一貫としてゲーテの家などの観光名所に連れて行ってもらい、教室の外に出て行われる授業も面白かったです。

 そして大学主催のイベントが多く、放課後はほぼ毎日何かしら開催されていたので、イベントを通じて様々な人と知り合うことができました。人との交流は、海外研修に参加するにあたっての心配事の一つだったのですが、国籍問わず多くの人々と仲良くなれたので、楽しく過ごすことができました。(そして小さい町なので、町を歩いていると誰かしら知り合いに出会います笑)

 初めてのひとり暮らしで、夏なのにエアコンがなかったり、窓を開けても網戸がないので虫が入ってきたりと、不便なことも。しかし、日々の買い出しや家事をすることで「ドイツで暮らしている」という実感が湧き、なんだか嬉しかったです。

得られたもの

 語学力について言えば、上手いか下手かはともかく、ドイツ語を話す自分に慣れたことが大きな成長だと感じます。行った当初と比べて、自然にドイツ語が使えるようになり、伝わるようになった気がしています。
 そして海外研修中は、授業やイベントなど毎日の忙しさで、今その時を全力で過ごしていたように思います。それは今まで味わったことのないような充実感でした。

 約1ヶ月の滞在で、何かSFCでの自分の研究に繋がるようなことができた訳ではありません(できたら良かったのですが、正直そこまでは考えられませんでした)。
 しかし、毎日の充実感、ここでも生きていける、居場所があるという感覚を得たこと、そして帰国してからも繋がれる友人と出会えたことなど、私にとって何にも代えがたい経験となりました。今でも振り返るたびに、行ってよかったと心から思える。それだけで価値があるのだと思います。

海外研修に興味があるみなさんへ

 「なんとなく興味がある」くらいの軽い気持ちでも、ぜひ行ってみてほしいです。不安なことはドイツ語研究室の先生方やメンバーがサポートしてくれます!
 海外研修は、きっと皆さんにとっても特別な経験になることと思います。気負わず、飛び込んでみてください!